原題は、“night train to Lisbon" 、リスボンという地名だけに”誘われて”観る。リスボンと聞くだけで郷愁をそそられる。黄昏のリスボン。監督にとっても、家の玄関口にまで迫る路面電車、高台からの低い町並み、そんな場面を代表させるリスボン。
特に年を経ている男優が面白いというか、いい。ブルーノ・ガンツなんか観ていて感心してしまう。これがヒットラーだったって!往年の”長距離ランナー”トム・コートネイの影は薄かったけれど。19世紀後半、回想的に、ポルトガルの圧政に立ち向かう若者群像とはいうものの、駅での熟年二人の新しい出発に終わるので、これも恋愛映画の範疇かなーなどと思う。余韻のある映画。それにしても客席を独占、一人でした。
<trainはドイツ国内まわりにお金がかかると言われて、それなら車で、となったようだ。>