夜遅い映画、”グロリアの青春”(スペイン、チリ合作)を、チリはサンチャゴ市が見えるかと行ってみた。映画、”サンチャゴに雨が降る”(1975)は、アジェンデ政権がCIAバックのピノチェット・クーデター軍に倒されるまでの経過を描いていて、体育館内での、ビクトル・ハラ惨殺を思わせるような、見ていて胸がつぶれるような場面が多くあった。忘れられない。その後のサンチャゴは?
政治舞台の映画ではない、勿論。58歳女性の、愛と孤独と恋愛を、多分かの国では普通のありようとして描いていて佳作。人生まあこんな楽しみと満足でいいかなーとか、どことはなくくたびれ感も漂っているし、キラキラッとしている人間模様ではないから、若い人なら、『なーんだ』と思うかもしれないし、まずは観に行かないだろうな。会話の端々にはサンチャゴの過去の活気が語られたりしていたけれども、結果的に市街、町並みがあまり出ては来なかった。むしろBGMなんかに力を入れている映画だろう。ほとんどスペイン人?の中年・初老男女が踊るダンスホール画面は沢山。朝ではなく、夜の時間を費やすのに格好な場所としてのダンスホール。誰かさん曰く、「日本にはそういうのないから、”婚活”とかの出番となっている。」そうだよね。ホールでのダンス禁止の日本って!陰湿に閉じ込めないで、カラッとしたいもの。
<朝の時間を過ごす場所としては一挙両得にて最高?>